商標を登録するメリット
商標は、自社の商品やサービスを他社の商品やサービスと識別するための目印。いわばブランドの「顔」です。
商標の登録によって、その商標を使用する権利を独占できます。
商標の権利を取得することによって、他社が同じ商標や似た商標を使用することを排除でき、自社のブランドイメージに傷がつくことを防止できます。
商標登録までの流れ
商標登録までの手続等の流れは
- ご相談・ヒアリング
- 商標調査
- 出願書類の作成・提出
- 拒絶理由通知への対応
- 登録料を納付(登録査定となれば)
- 商標権の成立
というステップになります。
最初にご相談を承ります。予定している事業の内容や今後の事業展開、商標を実際に事業にどのように使うのか、などお伺いします。権利を押さえるべき商標や商品・サービスを特定し、商標取得の総合的な戦略や、事業での商標活用によるブランド構築の仕方などご提案いたします。
次に、当事務所で商標調査を行います。商標調査の主な目的は、商標出願した場合に特許庁の審査を通過できそうか確認すること。また、商標を事業に使用した場合に他社の商標権を侵害しないか確認すること。その他にも種々の観点で確認の為の調査を行います。
この商標調査のステップが一番重要です。登録できない無理スジの商標を特許庁に出願しても登録できないですし、他社の商標権を侵害して訴えられることになりかねないからです。
商標調査の結果が良好であれば、次のステップに進みます。
商標調査の結果が不調であれば、別の商標を検討することをお勧めします。場合により商標の一部を変更することなど、ご提案をすることもございます。
最初から一つの商標に決めてからご依頼いただくのではなく、できれば複数の候補がある段階でご相談されることをお勧めしております。
商標出願するとご決断いただきましたら、当事務所で出願書類を作成します。
その書類をご確認いただきます。問題が無ければ、特許庁への商標出願(出願書類の提出)を行います。
商標出願すると半年から1年後に特許庁から審査の結果が届きます。何も問題が無ければ、「登録査定」となり、次のステップに進みます。
しかし、特許庁が審査の結果、登録できないと判断した場合、特許庁から「拒絶理由通知書」が届きます。
この拒絶理由通知書に対しては、意見書や補正書の提出などの対応をとることができます。このとき、意見書でどのような意見を主張するか、補正書でどのように補正するかは大変重要な問題。特許庁の審査官の認識をくつがえすことが必要なのです。
お客さまの意向を踏まえつつ当事務所で意見書・補正書を作成し、その書類をご確認いただきます。
また、対応の期限(40日)がありますので検討を急ぐ必要があります。
意見書や補正書を提出することで、再度の審査が行われ、拒絶の理由が解消されれば、商標は「登録査定」という審査官の最終判断となります。
一方、拒絶理由が解消されなければ、「拒絶査定」という審査官の最終判断となります。
なお、当事務所では、お客さまがご自分で特許庁に商標出願されて拒絶理由通知が届いた案件についても、その対応(意見書・補正書の作成等)を受任しております。
特許庁の審査で「登録査定」となれば、所定期間内に登録料を特許庁に支払います。
登録料の納付によって、商標権が成立します。商標権が成立すると、商標登録証が特許庁から届きます。
また、特許庁の公表データとして、登録公報が発行され、世の中に周知されます。
商標権が成立すること(商標登録)によって、その権利の範囲内で独占して商標を使用することができます。
当事務所の特徴
商標権をせっかくとったのに無駄になった。そんなことあり得ないと思われるかもしれませんね。
しかし、意外にありがちなことなのです。
- 押さえるべき商品やサービスがズレていた。使わない権利をとってしまっていた。
- 実際に事業に使用する商標とは異なる商標を権利化してしまっていた。
- 事業が広がって権利の無い範囲で使用することになってしまった。
こんなことがよくあることなのです。
これを防ぐためには、事業の今後のあり姿やプロモーションの仕方なども含めて、しっかり検討して、商標と商品・サービスを特定する必要があるのです。
あなたが考えている商品やサービスから、特許庁が分類している商品やサービスを特定する必要があります。この特許庁の分類している商品やサービスは世間一般の商品やサービスとは感覚が結構ずれています。それで商品やサービスを間違ったり漏れてしまったり、そんなことが少なくないのです。
当事務所ではあなたの事業やプロモーションの仕方、将来の事業のあり姿など詳しくヒアリングさせていただきます。それで押さえるべき商品やサービスをしっかり特定させていただきます。
そもそも無理スジの商標を特許庁に出願しても苦労するだけです。最終的に商標権を取れないこともありがちです。また、他社の商標権を侵害することにもなりかねません。無理スジの商標を特許庁に出願することは、資金に余裕のある場合を除いて、お勧めいたしておりません。その場合ははっきり別の商標を検討しましょう、とお伝えしています。また、登録の可能性を高められるように商標を変更する案もできる限りご提案しています。
あなたの事業にあった商標権を取得すること、その目的に合わせて、経済的且つ効率的な商標取得のプランを戦略的にアドバイスいたします。
費用
商標の登録にかかる費用は、大まかには整理すると、特許庁に支払う印紙代と、弁理士への依頼費用(当事務所の手数料)です。
商標調査 | 商標出願 | 審査 | 登録 | |
特許庁に支払う印紙代 | ○ | ○ | ||
手数料 | ○ | ○ | ○ (審査対応が必要な場合) | ○ |
特許庁に支払う費用
特許庁に支払う費用は、商標出願料、商標の登録料です。商標の区分の数に応じて金額が異なります。最新の料金は特許庁のウェブサイトで確認することができます。
産業財産権関係料金一覧(特許庁)
出願費用
区分数 | 費用 |
1 | 12,000円 |
2 | 20,600円 |
3 | 29,200円 |
4 | 37,800円 |
以後1区分増えるごとに、8,600円が加算されます。
登録費用(設定登録料)
区分数 | 費用 | 前期・後期分納費用 |
1 | 32,900円 | 17,200円 |
2 | 65,800円 | 34,400円 |
3 | 98,700円 | 51,600円 |
以後1区分増えるごとに、32,900円(分納の場合、17,200円)が加算されます。
更新費用(更新手数料)登録10年後以降の権利維持費用
区分数 | 費用 | 前期・後期分納費用 |
1 | 43,600円 | 22,800円 |
2 | 87,200円 | 45,600円 |
3 | 130,800円 | 68,400円 |
以後1区分増えるごとに、43,600円(分納の場合、22,800円)が加算されます。
当事務所への依頼費用
当事務所は大手事務所と同レベルのサービス品質を維持しつつ、大手事務所が多く採用する旧弁理士標準料金表のおよそ3~5割引程度の料金設定としております。
調査費用
項目 | 当所手数料 |
文字商標調査(1商標・1類似群コード) | 20,000円 |
図形商標調査(1商標・1類似群コード) | 30,000円 |
出願費用
項目 | 当所手数料 |
基本料金 | 48,000円 |
2区分以降の追加料金 | 30,000円 |
電子出願費用 | 5,000円 |
意見書・補正書の対応費用
項目 | 当所手数料 |
中途受任料※(基本料金) | 30,000円 |
中途受任料※(2区分以降の追加料金) | 20,000円 |
基本料金 | 40,000円 |
2区分以降の追加料金(対応する区分のみ) | 15,000円 |
難易度高い案件(真向反論の場合)の追加料金 | 20,000円 |
※中途受任料:意見書・補正書の対応から初めて受任する案件の手数料
商標登録時の費用
項目 | 当所手数料 |
登録料納付手数料 | 5,000円 |
成功謝金(基本料金) | 40,000円 |
成功謝金(2区分以降の追加料金) | 25,000円 |
更新登録の費用
項目 | 当所手数料 |
更新登録期限管理手数料 | 15,000円 |
存続期間更新登録手数料 | 20,000円 |
*上記の当事務所費用は何れも税別料金。
ブランド構築サポート
商標登録に先だって、ブランド構築そのものをサポートすることができます。会社名・屋号や商品・サービスのネーミングコンセプト(ブランドアイデンティティ)構築、ネーミング(商標)案の創出・選定を支援いたします。
ブランド構築サポートの流れ
ブランド構築サポートの流れは
- ご相談・ヒアリング
- ネーミング企画
- ネーミング(商標)案の創出
- ネーミング(商標)案の評価
- 商標調査・商標出願
- 商標の使用開始
というステップになります。②~④は事業を最もよく知る事業主体であるお客さまご自身に取り組んでいただき、それを強力に誘導・サポートさせていただきます。
最初にご相談を承ります。
予定している事業の内容や今後の事業展開、商標を実際に事業にどのように使うのか、などお伺いします。
次に、予定している事業について、経営視点でのマクロ分析・ミクロ分析を行って貴社の強み・弱みを把握し、貴社の差別化できる事業の仮説を設定します。その上で、見込み客の選定等、ポジショニング設定を行い、ブランドアイデンティティに落とし込みます。これがネーミングコンセプトとなります。このネーミングコンセプトからメインキーワードを抽出します。
抽出したメインキーワードを基にして、多数のネーミング候補を創出します。この際、考え出す為の多数の切り口をご提示するとともに、種々のご助言をいたします。具体的なネーミング候補をご提案する場合もございます。この段階ではとにかく数多くの候補をひねり出すことに注力します。200案程度を目安とします。
創出した多数のネーミング候補について評価を行います。この段階では複数の評価項目を基にして客観的にネーミング候補をふるいにかけていきます。この際、評価項目を具体的にご提示させていただき、全ての候補を評価項目毎に点数評価していきます。総合点数に基づいて最終的に3案程度まで絞り込みます。
3案程度に絞り込んだ候補について、当事務所で商標調査を行って、調査結果をご提示いたします。これによって、最終1つの案に絞っていただき、それを特許庁に商標出願いたします。商標調査・商標出願の費用はブランド構築サポート費用とは別となります。
なお、最終1つに絞り込んだネーミングについては、ロゴ化することもご検討いただきます。この際、当事務所が連携する広告デザイナー会社にロゴデザインを依頼することが可能です(費用は別途)。
商標調査の結果が良好であれば、商標出願後から商標を事業でご使用開始いただけます。
なお、商標を用いた具体的な広告宣伝等のプロモーションについては、当事務所が連携するプロモーションコンサルタント会社に具体的な検討を依頼することが可能です。
対応可能地域
日本全国でブランド構築サポートのサービスを提供しています。オンライン会議や電子的な資料共有インフラを用いた共同作業により進行することができます。また、貴社をご訪問させていただき打合せ・共同作業も可能です。ただし、遠隔地への出張は旅費(実費)を別途ご請求させていただく場合がございます。
ブランド構築サポートの料金
料金については、対象の事業に応じて個別に見積もりさせていただきます。お客様のニーズに合わせた適切な価格設定を行います。お気軽にお問い合わせください。
目安の標準料金は次のとおりです(消費税込)。
ネーミングプラン あなたのブランドコンセプトを基に、ネーミング検討を支援するプラン | ブランド構築フルプラン ブランドコンセプト設定を含むブランド構築フルサポート |
220,000円 | 440,000円 |
サポート期間:3ヶ月 | サポート期間:6ヶ月 |
このプランはお客さまが主体的に実行するプラン(当事務所はサポート)であり研修受講と同様と考えられるため、プラン開始前に料金をお支払いいただきます。
期間延長の場合は延長料金(税込44,000円/1ヶ月)がかかります。